雪で山車も曳き手も真っ白になる時期の、2月11日に粟田部(あわたべ)の「蓬莱祀(おらいし)」が毎年執り行われています。
ここ越前市粟田部町は、かつて近隣の中心地として栄え、県社「岡太(おかふと)神社」をはじめとして多くの寺社が町並みの中に溶け込み、自然豊かな「花筐(かきょう)公園」では春の桜・秋のもみじが楽しめます。
蓬莱祀は岡太神社の神事のひとつで、地元では継体天皇の即位を祝って始められたとされています。今の蓬莱祀は、五穀成就・天下泰平を願い、町の子供からお年寄りまで大勢の人が山車を曳いて町を練り歩きます。この様に地域の人たちが楽しみながら、遠い昔から伝わる蓬莱祀を受け継いでいます。長い歴史と特色ある蓬莱祀は、平成17年に国選択無形民俗文化財に選ばれ、同年に蓬莱祀保存会を設立して継承・発展に努めています。